車内で子供が嘔吐やお漏らしをすることってよくあるケースです。ですが、子供にも悪気があるわけではないので、怒るわけにもいかず、モヤモヤとしたまま、車の掃除と嘔吐、お漏らしの臭い取りにチャレンジするのですが、どんなに拭いたりして消臭剤を振りまいたとしても臭いが消えません。

これがまた、イライラするのですが、あたってはいけません。ガマンガマン・・・

また、大人の付き合いでお酒を飲みすぎたために吐いてしまう・・・乗り物酔いで吐いてしまうというケースもありますよね。なので、車内トラブルを予防するためにいつでもゴミ袋を用意しておくことが大切です。

そして、ノロウィルスが流行しているときに嘔吐されてしまった場合には素手で吐しゃ物を取り除こうとすると、感染の恐れがありますので、ビニール手袋での使用をしなければならず、いろいろと大変です。そこで今回は車内の嘔吐、お漏らしの臭いをどうやったら消すことができるのか、注すべき点はあるのかについてご紹介していきたいと思います。

車内の臭いがあると査定のときにこんなに減額されてしまう。

もし車の買取査定にだすと、車内の臭いがするとそれだけで減額になります。減額の幅は日本自動車査定協会が目安を決めていて、その基準値を参考におおよそ以下の減額を買取店が行っています。

ペットの臭い・・・4万~5万円の減額
ペットの臭いとペットの毛の付着8万~9万円の減額
タバコの臭い・・・4万~5万円の減額
タバコの焦げ跡・・・1万円程度の減額
生活臭・体臭・・・1万円程度の減額
内装の汚れ・シミ・・・5000円程度の減額

主にとても受け入れられないような臭いがすると、減額の度合いが高い傾向があります。

ですので、嘔吐やお漏らしの臭いはとても強烈なので、査定で減額される対象となる可能性がありますのでしっかりと臭いを取り除く必要があります。

車内クリーニングをすると査定で減額される。

それでは車内クリーニングを業者に依頼すればいいのではと考える方もきっといらっしゃるかと思います。

車内クリーニングを業者に頼んだ場合に費用として部分的なクリーニングでも25000~35000円ほどかかり、丸洗いコースの場合には30000~50000円ほどかかります。

そのほかに、車内クリーニングをすることで日本自動車査定協会が定めた減額の目安は1万円の減額となっています。車内クリーニングをすると修理したとみなされるので、減額扱いになってしまうんですね。

となると、車内クリーニングをするだけでかなりの出費になってしまいます。

ですので、車内クリーニングを頼まなくても、自分でなるべく嘔吐やお漏らしの臭いを除去するようにしたいところです。

ただし、自分で嘔吐やお漏らしの臭いを除去するためにはいくつかの注意点があります。

それは・・・

ノロウィルスに感染しないようにすること。

シートや車内のインテリアを変色させたり、傷めないようにすること。

やけどしないようにすること。

です。

特に冬から春の嘔吐の場合には素手で触らない事です。

冬から春にかけての嘔吐はノロウィルスの感染のリスクも・・・

冬から春にかけての嘔吐を素手で触るとノロウィルスに感染する可能性がありますので、必ずゴム手袋とマスクを着用するようにしましょう。

そして、ノロウィルスを除去するのに最適な方法といえば、次亜塩素酸ナトリウムが含まれている漂白剤がとても有名ですが、シートにかけてしまうと色落ちしてしまいますので使用できません。

そして他のノロウィルス除去法としてあげられるのが熱消毒です。85℃以上で1分以上あてればノロウィルスは除去できます。しかし、シートにスチームアイロンなどをあて続けるると、変形の恐れがありますので、これも使用することが難しいです。(スチームアイロンを使ってもよいのかメーカーに相談してください。)

それでは、エタノールやアルコールはどうなの?となるわけですが、エタノールやアルコールの消毒の仕組みは脂質が成分のエンベロープを破壊し溶かすことがメインですのでインフルエンザなどエンベロープがついているウィルスには有効です。

ところがノロウィルスにはエンベロープという脂質の部分がついてないので、エタノールやアルコールは効かないのは周知の事実となっています。なので、これもダメ・・・。

そこでノロウィルスを効果的にシートから消し去る方法としてベストな器具がスチームクリーナーによる熱消毒です。車内クリーニングでよく使われるスチームクリーナーなんですが、これが業務用だと40~50万もするほど高価なものなので、手が出ません。

というわけで、現在最もネットでよく使われているのがケルヒャーの家庭用スチームクリーナーです。
Amazonの口コミではノロウィルス除去のために使用している方もいらっしゃいます。youtubeでも使用されている方がいますので、チェックしてみると参考になるかもしれません。

ケルヒャーの家庭用スチームクリーナーはノロウィルス除去にも最適

この家庭用スチームクリーナーはなんと100℃の高温スチームを噴射できるので、ノロウィルス除去に必要な85℃もクリアしているので問題ないです。(※革製のシートには使用することができませんので注意。また、ご使用中の車のメーカーに一度問い合わせてスチームクリーナー100℃の耐熱性がきちんとあるのか確認してからの使用をおすすめします。)

そしてケルヒャーのお掃除アドバイスブックにも書かれているのですが、財団法人日本食品分析センターの調査ではO-157やサルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオの菌をプラスチック版に付着させて乾燥させた後でケルヒャーのスチームクリーナーにハンドブラシとカバーをセットして10秒間スチームを吹き付けたところ完全除菌できたそうです。これは頼もしいですね。

また東京都福祉保健局「社会福祉施設等におけるノロウイルス対応標準マニュアル」によると、消毒する場所に85℃以上を1分以上当て続ければスチームクリーナーで もOKと書かれていますので、文句なしですね。ちなみにカーペットは2分以上なんだそうです。

こびりついたシートの汚れもスチームで浮かせて取るのに最適ですし、細かい作業が面倒でない方には向いています。

そして、値段も22000円くらいで買えますので、車内クリーニングに出すくらいなら半値くらいで買えてしまうのでお買い得です。また、このスチームクリーナーがあれば、年末年始のお風呂場
のカビ汚れを簡単に取り除けますし、台所の油汚れだって除去できますので、重宝することこの上なしです。

ケルヒャーのスチームクリーナーを使用した車内シートのノロウィルスの除去法

まず、マスクと耐熱手袋(耐熱100℃)をしてから、その上にビニール手袋をして車内の吐しゃ物をペーパータオルなどでしっかりと取り除きます。そのときに使用したペーパータオルはビニール袋に入れて0.1パーセントの次亜塩素酸ナトリウムを染み込ませ密封して捨てます。

もう1枚ビニール袋を用意してケルヒャーのスチームクリーナーで吐しゃ物があった場所にチームを1分以上あててノロウィルスの除菌を行います。そして、ペーパータオルなどでしっかりと拭きとります。汚れが取り切れてない場合には、スチームクリーナーで10秒蒸気あててからペーパータオルで汚れをふき取る動作を何度も繰り返して、しっかりと綺麗になるまで繰り返してください。

夏場の嘔吐の除去の仕方

夏場であれば、ノロウィルスは気にしなくてよいので、あまりお金をかけたくないという場合には重曹を使用する方法があります。

吐しゃ物は酸性でできているので、アルカリ性の重曹を使用することで中和され、臭いが消えるという仕組みです。

ただし、吐しゃ物がシートの隙間に入り込んでしまうと重曹を使用しても臭いがとれないので、そういう場合にはやはり、ケルヒャーのスチームクリーナーで汚れを浮かせて取って除去するようにしましょう。

まずビニール手袋をして吐しゃ物を取り除きます。そして、アルコール除菌剤(ファブリーズやリセッシュは除きます)をかけて夏場は半日放置します。

そして、重曹温水を作るため、スプレーボトルに100ミリリットル分の40℃くらいのお湯をいれて、重曹の粉を5グラム小さじ1杯ほどいれてキャップしてよく溶けるまで振ります。
(※重曹にいれるのは水よりもお湯のほうが汚れが分解しやすいのでおすすめです。)

できあがったら、吐しゃ物があった場所にまんべんなく振りかけます。そしてキッチンペーパーをかぶせて、重石として新聞紙を上からのっけて半日放置します。そして半日経過したら白い粉が浮き出ていたら重曹なので、水拭きして半日乾かします。

そして、臭いがする場合には、もう一度同じように重曹温水を作成して振りかける動作を繰り返してください。

お漏らしの場合の臭いの消し方(酢ではなくクエン酸を使った消し方)

お漏らしした場所はアルカリ性のアンモニア臭が発生します。ですので、酸性の素材で中和させるのですが、その際に役に立つのがクエン酸です。ちなみに大人、子供、ペット共通の消し方です。

酢も悪くないのですが、あの臭いが強く残りますので、クエン酸のほう無臭なのでいいですね。

まず、スプレーボトルに水300ミリリットルにクエン酸小さじ2杯をいれてクエン酸水を作成します。

そして、お漏らしした場所にクエン酸水入りスプレーで吹きかけてキッチンペーパーなどで拭き取ります。

そして、別のスプレーボトルに100ミリリットル分の水をいれて、重曹の粉を小さじ1杯ほどいれてキャップしてよく溶けるまで振って重曹水も作成します。

クエン酸水スプレーをかけた場所に重曹水のスプレーを吹きかけてキッチンペーパーで拭き取ります。このようにすることでしっかりと中和されるのでおすすめです。