AGSとはオートギヤシフトといって
スズキが開発したMTとATの両方のメリットを併せ持った
素晴らしいトランスミッション
です。

まずAGSを理解するためには
MTとATの違いを理解することからはじめます。

 

MTのおさらい

MT(マニュアルトランスミッション)
クラッチを踏むごとにシフトチェンジをすることで
ギヤを上げたり下げたりしてクラッチを切り(離し)ながら
アクセルを踏むことで車を動かす方法
です。

シフトチェンジの方法

加速のシフトチェンジの順番は1速⇒2速⇒3速⇒4速⇒5速
または2速⇒3速⇒4速⇒5速です。

急激な坂道からの発進やたくさん乗員がいて
車に負担がかかっている場合は1速からはじめます

特に車に負担がかからない場合は2速からで十分です。

カーブや下り坂などスピードを落とすときには
5速⇒4速、4速⇒3速、3速⇒2速のように
1速ずつギヤを落とします。

 
車を動かし始める段階では
3速では力不足で動きませんので
2速または1速で動かします

また、坂道なら1速または2速にすることで
ぐーんと力強く上ることができますが、

坂道を下る場合は1速または2速ならではの
強力なエンジンブレーキを
使いながら下ることもできます。

エンジンブレーキとはブレーキペダルをあまり踏まなくても
低速ギヤの速度にあわせることで自然とブレーキがかかり
減速ができる仕組みをいいます

そして平らな道であれば3速にシフトチェンジして
スピードをあげて、4速で緩やかなカーブや直線に
対応して高速移動ができます。

そしてある程度惰性がついて、
この先、直線しかない場合には5速にシフトチェンジして
4速よりもさらに速いスピードに対応します。

このようにMTはそれぞれの道の角度や車の速度状況によって
適したシフトチェンジができるので
ATよりも坂道を走りやすく適材適所の移動が可能
です。

そのため、トラックなどの重たい荷物を運ぶ車は
MTのみとなっていることが多いです。

一般的にMTはマニュアルと略していいます。

 

ATは便利だけどデメリットも多い!?

AT(オートマニュアルトランスミッション)は
クラッチ操作は無しでもシフトをドライブに一旦いれれば
あとはアクセルとブレーキだけで自動変速をするので
車を動かすことがラクな方法
です。

ATはオートマと略して呼ぶのが当たり前となっています。

最近のAT車は4速までになっていることが多く、
MTのように1速と5速がついてません

そのため軽自動車で体重が重い人達が4人乗った状態で、
2速で急激な坂道を上ろうとするとエンジンが止まってしまい
動かなくなる場合があります

2速では坂道を上るだけの十分なパワーがでないからです。

このような理由からATは平坦な道では力が出やすいですが
坂道となるとMTに比べてパワーが出にくい特徴
があります。

また、4速でも十分ですが5速ほどの快適なスピードは
もちろんでません。

 

いよいよAGSの解説にはいります。

AGSはATと同じようにクラッチとシフトチェンジをしなくても
アクセルとブレーキだけでシフトチェンジができ、
MTと同じように1速が付いていてパワーがでますので
坂道などをぐんぐん上っていきます

もちろん下り坂ではエンジンブレーキもフル活用できますし
さらに5速では快速な運転が楽しめます。

AGSはアクセルとブレーキだけでマニュアル操作ができる方法
つまりMTとATの良いとこ取りの方法で車を動かす方法
です。

もちろんAGSはクラッチもシフトチェンジも必要ないので
オートマ限定の運転免許でも乗ることが可能です。

そしてAGSからMTに切り替えることもできますので
マニュアルの走行を楽しみたい方にも対応しています。