「大切な愛車を傷付けてしまった…!」こんなときには、とてもショックですよね。

なるべくなら傷を付けたくないのですが、屋外で使用する車は様々なタイミングで、事故を含めてボディーに傷が付いてしまうタイミングというのが身近に存在します。

その中でも小さな傷がついてしまった場合に、ユーザーが気軽に修理する為の「コンパウンド」がホームセンターやカー用品店等で売られています。

ですが、コンパウンドについて以下のように思ってしまっているのではないでしょうか。

「なんとなく傷を消す為に使うものなんだろうな…」
「使い方がよく分からないし、色々な種類があって何を選んだら良いか分からない!」
「失敗したらどうしよう…」

そこで、そんな不安や疑問について分かりやすく解説していけたらと思います。

⑴車の塗装面について知っておこう!

一般的な車は鉄板や樹脂の上から塗装が施されています。そして、それぞれのカラーの上に最終的にクリア塗装がされています。

最近はこのカラー塗装とクリア塗装の間にもう一工程増やしたマイカ塗装やパール塗装の車も多いかと思います。

よくパールホワイトとかパールブラックといった車のカラー名を聞いたことがあるかと思いますが、まさにパール塗装の典型です。

マイカ塗装やパール塗装の車は塗装面を見たり時に、光が当たった状態だとキラキラして見えてとても綺麗ですよね。

そして車の傷には大きく分けると以下の5つのパターンが挙げられるかと思います。

・クリア塗装が剥げている場合
・マイカ塗装・パール塗装が剥げている場合
・カラー塗装も剥げている場合
・鉄板まで到達する深い傷の場合
・傷のように見えて塗装面に塗料や異物が付着している状態

そもそもコンパウンドとは?

コンパウンドとは簡単に言えば【研磨剤】のことを言います。

主にコンパウンドには液体や固形のものもありますが、成分の中に細かい粒子が含まれていてその粒子が車の塗装面に付着したものを削り落としたり、傷を目立ちにくくする役目を持っています。

「研磨剤?削り落とす?」このようにビックリされた方もいらっしゃると思います。

そうなんです。コンパウンドは厳密には車の塗装を削って傷を目立ちにくくしてるんです。

ですので、カラーの塗装が削れたものや鉄板まで削れた傷の修理は難しいと言えるでしょう。

逆にそこまで深い傷でなければコンパウンドで目立ちにくくできる可能性があります!

そしてこのコンパウンドには種類があり、【粒子の粗いもの】と仕上げ用に使う【粒子の細かいもの】があります。

正しいコンパウンドの選び方と磨き方

まずは各傷に合ったコンパウンドを選ばなければいけませんね。

・粗いコンパウンドを使う場合

粗いコンパウンドは車に傷がついたり、事故などで、ぶつけたり擦った相手側の塗料や素材が付着したりしている場合に適しています。

手で触ってその付着している部位がハッキリと分かるくらいに段差があるのであれば、迷わず粗目のコンパウンドで良いでしょう。

細かいコンパウンドを使ってしまうと、なかなか付着した塗料や素材が取れないばかりか、それらの表面をならしてしまう可能性もあります。

また、状態にもよりますがクリア塗装面やマイカ塗装・パール塗装についた傷の修理にもまずは粗目のコンパウンドを使ってみましょう。

・細かいコンパウンドを使う場合

ボディーのクリア塗装面についた傷を目立ちにくくするのに適しています。粗目のコンパウンドで磨いた後に最終的に塗装面をならすのは細かいコンパウンドです。また、小傷や余り深くない傷であれば、はじめから細かいコンパウンドを使用した方が磨き傷を防ぐこともできるでしょう。

コンパウンドの選択ができたところで、次は磨き方のコツです!

専門の業者などが車体を磨く為にポリッシャーを使ったりしますが、確かに効率もよくより均一に表面を綺麗にすることができますが、普通の人はなかなかポリッシャーなんて持ってないですよね。

そこで最後に気軽に傷を磨く為のコツを5つにまとめました。

①コンパウンドを使用する際、まず布やスポンジにコンパウンドをつけますが、これは繊維が柔らかくボディーに優しいものをチョイスしましょう。繊維の粗い布(タオルなど)を使うと磨き傷を付けてしまう原因にもなります。

②スポンジを使う時は布よりも磨き傷がつきやすいので、私の経験上スポンジに水を含ませて使用すると、そうした磨き傷がつきにくくなります。

③傷がなかなか消えないと思ったら磨く向きを変えてみましょう。上⇄下と磨いているのであれば右⇄左といった具合です。

④失敗例として強くこすったり磨き過ぎは禁物です!逆に磨いた箇所が目立ったりします。磨く時は根気強さは大切ですが、あまり傷を消そうと力を入れすぎる必要はありません。何でも程々が一番ということですね。

⑤磨く前にボディーの汚れを水で流して綺麗にすることで、ボディーについている汚れを一緒にこすってしまって新たな傷を付けてしまうことを防ぐことができます。これも非常に大切なポイントです。

以上のことを守って頂くとあなたでも気軽にコンパウンドを使って傷の修理ができるはずです。
是非気軽に挑戦してみてください!