最近どこの自動車メーカーの燃費表示でも
JC08モード(じぇいしーぜろはちもーど)という表記が
小さく書かれていると思います。

また、JC08モードが使用される前は
10・15モード(じゅうじゅうごもーど)という表記が使われていましたが
それぞれの意味を知ることで燃費基準に隠された
”裏側”を知ることができるようになります。

そこで、今回は燃費の測定法JC08モード10・15モードの意味について
ご紹介していきたいと思います。

 

どうやって燃費を測定するの?

燃費の測定の仕方は一般的なイメージとしては
レーシング場などが想定されがちですが
実際にはそういった場所で計測されることはありません。、

主にシャシーダイナモメータシステムというローラー付の
試験装置に車を載せてあらゆる負荷をかけて測定します。

現在はJ08モードを基準として
リアルの走行により近いレベルで試験走行しています。

 

10・15モード(じゅうじゅうごもーど)

10・15モード(じゅうじゅうごもーど)
1991年に国土交通省が定めた燃費の測定方法です。

10・15モードは晴れ・曇り・雨・雪などの天候による温度差による走行抵抗
連休の高速道路によく見られる渋滞、エアコンのオン・オフによる環境による燃費差
乗員の人数、タイヤの空気圧を考慮した転がり抵抗や慣性力などを考慮し、
より実走行の燃費に近づけるように考え出されました。

シャシーダイナモメータシステムを使用して
車両重量+110キログラム大人2人分の重量を考慮
で等価慣性重量を設定して測定します。

等価慣性重量とは?
等価慣性重量は車の加速や減速のときかかる抵抗を重量としてあらわしたものです。

車両重量が大きいほど抵抗が大きくなるので等価慣性重量も増えることになります

なお、この等価慣性重量はシャシーダイナモメータシステムの
ローラーとつながっているフライホイールと呼ばれる
ギアみたいな形をしているものに設定することで、

実際に車が走行するときに車にかかる慣性による力を想定しながら試験することができます。

 

JC08モード(じぇいしーぜろはちもーど)

10.15モードでは現在の次世代型の自動車とエコタイヤなどの新技術に
対応することが難しく、リアルに近い燃費が測れなくなる
恐れがあることから
10.15モードを見直した結果として

2011年にJC08モードという測定方法が
新たに国土交通省によって定められました。

つまり、10.15モードを改善した基準がJC08モードです。

 

10.15モードからJC08モードに移行して改善された点は?

JC08モードによって以下の10・15モードの方法を改善しました。

  • エンジンのスタートの違い
  • 等価慣性重量の区分の違い
  • では、この違いについて説明していきます。

    エンジンのスタートの違い

    エンジンを温めてからの計測(10.15モード)

    エンジンが冷えている状態での計測に改善(JC08モード)

    等価慣性重量の区分の違い

    車両重量(938キロ~3250キロ)の
    等価慣性重量の区分けを250キロごと(10.15モード)

    車両重量(766キロ~2380キロ)の
    等価慣性重量の区分け110または120キロごとに細分化(JC08モード)

    こういった点を改善したため、
    10・15モードとJ08モードの
    燃費差が1割も結果が異なることになりました

     

    まとめ

    結果として10.15モードよりもJC08モードのほうが
    約10%ほど燃費が悪くなることが明らか
    になっており、
    リアルの走行による燃費との開きが少なくなりましたので
    J08モードの信頼性は高くなったといえると思います。

    また実験結果などから温度が高ければ高いほど燃費は良くなり、
    低ければ低いほど燃費は悪くなることが明らかになってます

    さらにエコタイヤを使用するとその燃費の効率はさらに
    顕著となることも明らかになっていますので
    晴れや夏に運転すると燃費が良いということにつながるかもしれまさん。