帰宅途中で夜間に道路をヘッドライトを点けてで走っていて猫が急に横切り「あっ!あぶない・・・」と冷や汗をかいたことがあります。猫が振り返らなくてよかったとそのとき思ったのですが、夜間はやっぱり見づらいなぁと思いました。

このように夜間で車を走らせるときヘッドライトを点灯させますが、ヘッドライトにはハイビームとロービームがありますよね。詳しい点灯方法はほとんどの車でヘッドライトを点けるレバーを前にもっていくとハイビーム、元に戻すとロービームになっているはずかと思います。ハイビームとロービームの主な違いは照らす距離の違いです。ロービームは約40メートル先を照らすことができるといわれてますが、ハイビームなら約100メートル先を照らすことができるとも言われています。

ハイビームとロービームをついている車ばかりで、なぜか中間のミドルビームがないのが謎ですが・・・

このように夜間を走らせるときのビームは2種類あるのですが、ロービームでの事故が増えているので、今後、ハイビームを使用しなければいけなくなりました。では、どのようにハイビームを使用すべきなのかについて、さらにロービームとハイビームの違いなどについてもご紹介していきます。

まずは、ロービームとハイビームについて・・・

ロービームとは?

ロービームとは別名ですれ違い用前照灯(すれちがいようぜんしょうとう)とも言われています。ですが、一般的に下方向へ照らすのでロービームと呼ばれています。ロービームが照らす距離は夜間に前方40メートル先の障害物を照らすようにしなければいけないという保安基準での決まりがあります。

ハイビームとは?

ハイビームは別名で走行用前照灯(そうこうようぜんしょうとう)とも言われています。ですが上方向を照らすのでハイビームと呼ばれています。ハイビームの照灯距離は夜間に前方100メートル先の障害物を照らすようにしなければいけないという保安基準での決まりがあります。

このハイビームのおかげでロービームのときよりも2倍以上遠くに離れているときでも夜間中に歩行者や障害物を発見することができるようになりました。

対向車や先行車がいないときにはハイビームを使わないと道交法違反!?

ハイビームは夜間の対向車や先行車がいないときには原則使用しなければ道路交通法違反となり5万円の罰金が科せられます。この法律は運転免許試験でも登場しなかったので、おそらく知らない人が相当多いのではないでしょうか。そして、あまりにロービームでの交通事故が多いので、2017年3月12日から交通の方法に関する教則が改正されることになりました。

この教則により対向車または先行車がいるとき、または交通量の多い市街地を走らせているときは逆にロービームでないといけないということが前提となっているルールですので、むやみやたらにハイビームを使うのはダメということになります。

なかなかハイビーム使えない理由は対向車や先行車、通行人がいるときにハイビームを使うと「なんでハイビームすんの?喧嘩売ってんの?!」と思われるからですよね(汗)。このようにいちいち神経を使うのが嫌だからロービームで走っていたほうがいいという方も多くいるのではないかなと思うんですね。

ですが、常識的に考えれば対向車と先行車がいるときにはロービームを使うのが正しいですし、法律的にも正しいわけですので、あとは面倒かもしれませんが、対向車や先行車がいないときには原則ハイビームにすればいいだけということになります。

じつは、ロービームのほうがずっと事故率が高いことを知っていますか?

警察庁の調査では2015年の1年間の交通事故のうち死亡事故625件のうち96%がロービームだったことが判明しました。ということでハイビームを積極的に呼びかける運動が活発化しています。

以下の画像を見ていただくとわかるのですが、時速80キロで車を走らせた場合、障害物に気づいて停止した時の距離がハイビームでは101メートルなのに対し、ロービームはなんと9メートル!!です。9メートルってちょっと反応が遅ければぶつかってるレベルですね。

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(出典:JAF)

詳しくは動画をどうぞ!

このように夜間でロービームをメインに使うことは非常に危険ということが明らかになりました。それでもまだまだハイビームを使うことに抵抗を感じる方が多いのも事実です。

以前からハイビームの徹底指導をしている県警もあった・・・

2007年では都道府県のなかで約3分の1の県警がハイビームをメインに使うように指導していました。2015年の調査で今後は全国的にハイビームを原則として使う方向になりました。

私も、ウォーキングで夜間に外を歩いているときに、車がハイビームを点けてると「まぶしいぞ!おい!」って思うときがあります。ハロゲンランプの青光りだと余計にそう思えるときがあります。でもハイビームを人に向けるのは仕方ないですし、せめてロービームとハイビームの中間のミドルビームがあればと思う今日のこの頃です。