「気が付いたら、いつも乗っている車のタイヤ・エンジン・アクセル・エアコンのいずれかから聞き慣れない音がするようになった…。」
このようなとき、あなたならどう思いますか?
「もしかしたら、どこか悪いのだろうか…」
と私なら気になってしまいます。
ここではそんな聞き慣れない音の中でもタイヤ・エンジン・アクセル・エアコンから「カラカラ」という異音がする原因と対処法について、ピックアップして解説していきたいと思います。
車からカラカラと異音が鳴るときのパターン
まず、車のカラカラ音は大抵は以下の4つのうち、どれかに当てはまります。
心当たりがないか調べてみましょう。
⑴アクセルを踏んで加速した時にカラカラと音がする。
⑵エンジン始動直後にカラカラと音がする。また、アイドリング中にも音がしている。
⑶ハンドルを切った時にタイヤの近くからカラカラと音が聞こえてくる。
⑷エアコンをつけた時にカラカラと音がする。
いかがでしょうか。
上記の順に、まずは車からカラカラ音がする原因と対処法について解説していきます。
車からカラカラ音がする原因
⑴アクセルを踏んで加速した時に音がする
ここでの原因はまずエンジンがノッキングしている可能性が考えられます。
カンカン音やカリカリ音などとも表現されるノッキングは、エンジン内部で適切なタイミングで燃焼していないことで発生する異常燃焼のことを指します。
ここで確認して欲しいのが
・ハイオク指定の車にレギュラーガソリンを入れていないか。
・粗悪ガソリンを入れていないか。
・エンジンオイルのメンテナンスはきちんとされているか
…ということです。
燃料に関する身に覚えがある場合は、給油する燃料を変えることで簡単に対処して確認できそうですね。
エンジンオイルのメンテナンスが悪いとエンジン内部に汚れが堆積していきやすくなり、それが熱源となることでノッキングを起こしやすくなります。
蓄積した汚れはエンジンオイルの交換だけではどうしようもない場合も多いので、機械を使ったエンジン内部のフラッシングや、添加剤等の使用で対応しましょう。
あともう1つ、この条件でカラカラ音がする原因として排気系統の部品の損傷や劣化が考えられます。
主に古い車や走行距離の多い車、また降雪地帯で多いトラブルといえます。
車の下を覗き込んでマフラーや車体フロアに錆が多い場合は一度、リフトアップしてもらい点検してもらうのが良いでしょう。
アクセルを踏んで排気ガスの流速が上がった時に、損傷部位が振動して接触したりすることでカラカラ音がなっている可能性があります。
⑵エンジン始動直後にカラカラと音がする。また、アイドリング中にも音がしている。
このようにエンジンをかけたときやアイドリング中にカラカラと鳴る場合に考えられるのが、エンジン内部の異常によって音が発生しているということです。この場合のカラカラ音はいわゆるメカニカルノイズと呼ばれるものになってきます。
ここでも大切になってくるのがエンジンオイルのメンテナンスはきちんと行ってきたのかどうか?…ということです。
もしくは走行距離が10万、20万kmと距離が増えてきたことが原因となる場合もありますが、いずれもエンジン内部各所のクリアランス(隙間)が大きくなってきたことや、劣化・摩耗等によりカラカラ音が発生していると言えます。
エンジン内部の問題ということで、これという対処法は残念ながらありませんので、音の発生箇所を推定した上でエンジンのオーバーホール(分解清掃)や特定部位の部品交換が必要となってくるでしょう。
修理の為の大きな出費に繋がることを防ぐ為にもエンジンオイルの交換は5000kmまたは半年毎に必ず行うようにしましょう!
⑶ハンドルを切った時にタイヤの近くからカラカラと音が聞こえてくる。
このようにタイヤ付近からカラカラと音がする時に考えられる原因は、ドライブシャフトブーツ(※ドライブシャフトとはトランスミッションから駆動部であるタイヤへギヤチェンジなどを伝えるための長い棒つまりシャフトのこと。このドライブシャフトを保護するためのゴム製の装備品)が破れてグリスが漏れていることで、ブーツ内のジョイント部からカラカラと音が出ているという場合です。
特にハンドルを切った時にはドライブシャフトのジョイント(つなぎ目)に角度が付いて負担が掛かる為に、音が出やすいと言えます。
余程、音が出たまま放置していた場合を除いて、ブーツを交換してグリスをきっちり封入してあげれば音が止まることが多いでしょう。
ちなみにブーツの破れは保安基準不適合となるので、車検の際に破れていた場合は修理をしなければ車検は通せません。
⑷エアコンをつけた時に音がする。
エアコン作動時にカラカラと音が発生する場合には、まず車内からの音なのか、車外からの音なのか切り分けましょう。
車外からであった場合はエアコンコンプレッサーが音の発生箇所であると言えます。またその中でも
・コンプレッサー本体の不具合によりカラカラ音が発生している場合。
・エアコンガスが漏れたことで、コンプレッサーに負担が掛かりカラカラ音が発生している場合。
…があります。後者の場合はガス漏れ箇所の特定も必要となります。
エアコン修理は専門知識を要する為、診断・修理は整備業者にお願いするようにしましょう。
一方で車内から音がして、それ以外にもエアコンの風量により音の感じも変わる場合はブロワモーター(エアコンの風を作り出すファンの部分)本体の不具合や、そこに異物が混入していることが考えられます。
車種によっては外気導入にしていると枯れ葉等がブロワモーター内部に混入する可能性は十分に有り得ますので、一度専門業者に依頼してエアコンフィルターを取ってもらいエアコンシステム内を覗き込み点検してもらうのが良いでしょう。
最後に
如何でしたか?カラカラ異音は場所の特定が難しい不具合でもあります。自分で修理しようとするとかえって、状態を悪化させてしまうことがありますので、必ず診断や修理の際は、時間に余裕を持って専門業者への依頼をお願いするようにしましょう。